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意外に難しいことが [読書]

月のきほん.jpg 「月のきほん」、白尾元理、誠文堂新光社、2017
 ISBN: 978-4-416-61759-5

 {ゆかいなイラストですっかりわかる}
 副題:ウサギの模様はなぜ見える?満ち欠けの仕組みは?
    素朴な疑問からわかる月の話

 ということで児童書かと思いきや、どうしてどうして却ってすっきりしない事柄がいくつも。
 例えば、「月は地球の周りを回っていると言うことだが、実際には地表から1,750km内の地球と月の『共通重心』の周りを回っている」とある。さらに、「地球も月も、この共通重心の周りを回っている」と。ネイティブアメリカンだったか、飛翔している鳥を捕獲するのに両端に石を括った縄を空中に放り投げる方法があった。両端の石の都合で縄が回転して獲物を捕らえる。そういった振る舞いが浮かんでくるが・・・はたして。そして、そうなれば共通重心は地球の自転と共に地下1,750kmを周回しているのだろうか。

共通重心.JPG
 「球もこの重心の周りを回っている」という実際がなかなか浮かばない。博物館などの太陽系あるいは地球と月の運動模型など三次元の表現を見ればわかり易いのだろうか?

 また、「今年(2017年)はスーパームーンが起こらない」とあるが、先日(12月4日)スーパームーンとして新聞紙面に写真が載ったりしたが?疑問。しかし、本書にこの言葉は「天文学的に定義された言葉ではない」とある。国立天文台のホームページも同様の説明で、この日の月は「今年最大の満月」とある。本書では「実際的なスーパームーン」は約413日周期で起こることになり、暦年では起こらない年もあると言うことだ。

 一方、地平線で見る月と真上の月の大きさの実際の違いなどは予想していた通りだった。潮汐との関係で、常々場所により満ち干の差に違いが有ることの疑問は解消できた。太陽暦と太陰暦については知っていたが、「太陰太陽暦~19年7閏法」なるものに新たな興味を持った。
 
 その他内容が多岐にわたり、素晴らしい。

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